コマ
『馬の気性・癖を知る −馬具コメントの使い方1』
text:橋浜 保子


 馬は元々野生の動物なので、真っ直ぐ走るという性質を持っていません。背中に鞍を置き、裸足の蹄に蹄鉄を履かせ、ハミを噛ませ、人を乗せ、調教に耐え、ゲート試験に合格した馬だけが競走馬としてデビューできるわけですが、そこまでの過程は人間がひとつひとつ教えていかなければなりません。

 気性や癖というのは、馬によって違います。まず気性ですが、サンデーサイレンスの産駒は気が荒く、ナリタブライアンの産駒はおっとりしている、というような先天性の大まかな特徴はあります。そこに牧場、育成場、トレーニングセンターで担当する厩務員、助手などの扱い方が加わり、馬の気性は良くも悪くもなるのです。要は人間の接し方ひとつということです。

 またハミ受けが悪い、口が硬くてハミが利かない、舌がハミを越すなどの悪癖も、育成場の馴致で覚えてくる場合もあれば、トレセンで調教を積む上で身についてしまうこともあります。どちらにしろ、気性なり癖に難のある馬は、改善策として適した馬具を使う必要があるのです。

 パドックでのイレ込みなど、レース前の体力消耗を防ぐこと。レースに集中して真っ直ぐ走らせること。これらは競走馬がレースで能力を発揮するために最低限必要なことです。しかし残念ながら、その対策が十分に施されていないのが現状です。

 そんな状況だからこそ考えてみて下さい。その馬がどんな気性をしていてどんな癖があるのか?もしも馬具変更があったなら、それは理にかなったものなのか?それを知っているか知らないかで、馬券の買い方は変わってくると思いませんか?

 馬の「気性」「癖」「適した馬具」がわかるのが、「新パドック新聞」(PDFコーナー)「馬具コメント」です。今まであまり見ていなかったなという方も、一度ジックリ「馬具コメント」を読んでみて下さい。買っていい馬、買ってはいけない馬が少しづつ見えてくるはずです。


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