コマ
『縦の比較がデータでわかる』
text:古谷 剛彦


 パドック派にとって、各馬の横の比較(そのレースで出走する馬同士の比較)よりも、縦の比較(その馬自身の流れの比較)の方が重要です。それは、ローカルをずっと回っている僕にとっても、最も重要視している点です。ローカルに登場する馬は中央場所に比べ、やはり馬自身見劣りします。それらに対し、毎レース優劣を付けていくことは本当に難しいです。しかし、前走好走をしていたり馬がガラッと良くなったりしているのにローカルだから、というだけで人気を落とし、次走中央場所に行って穴を開けてくれるという時は、ローカル担当冥利に尽きる瞬間です。

 そういう穴馬発見の可能性を秘めているのは、パドック新聞PDF版(PDFコーナーから取得可能)の最下段です。馬体、気配、馬具、上昇度…とある中で、馬体表記の隣に数字が入っているのに注目して下さい。これはその日のパドック情報の点数が表示してあります。パドック情報は全競馬場に担当を配置し、その日の各馬の状態から良い馬を毎レースピックアップしています。みんなが同じ目線で馬を見ていることから、違う競馬場で走っていても確実に縦の比較ができます。

 ここで点数が入っている馬はその時状態が良い、ということを示していますから、その日に凡走したとしても次走巻き返す要素は十分あります。まして4点、5点(パドック情報では◎になることが殆ど)の馬は、2、3走まで追い掛ける価値十分あり!

です。  またIDM欄の隣にA、B、Cなどで表記されているアルファベットは次走への上昇度を示していますが、Aとあれば次走大幅な上積みあり、と判断された馬に付けられるものです。人気薄でも狙う価値は十分です。また、Cならその日から下降線を辿ると判断された馬に付けられ、その時好走して次走に人気を集めたとしても軽視していいでしょう。人気馬を斬る上でも大いに活用できます。

 また、前走時の馬体表記が「余」とあった馬が次走でマイナス体重で出てくれば絞れたと判断できるでしょうし、プラス体重なら更に太目と判断し切ることもできるでしょう。また「普」(細身で見栄えのしない馬に多い)とあっても点数が入っている馬は、そういう体付きだという判断も付きますし、こういう馬が当日にプラス体重で出走してくれば良化している可能性が高い、と判断できます。

 ローカルの話で入りましたが、もちろん中央場所同士の比較においても使える手段ですので、パドック情報は当日だけでなく長い目で見て頂くスタンスでも、好結果を得られる可能性が高いので是非PDF版の最下段の点数に注目して下さい。まだ縦の比較をする上で使える材料はたくさんあります。それは…。また次の機会に。


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