今週のレース見解

《5回東京競馬場の使用コースと馬場差》

日目
日付 11/3 11/4 11/10 11/11 11/17 11/18 11/24 11/25
-10 -8

-2
30

33
10

2
- - - -
-24 -32

-28
-14 -33 - - - -


A1 A1 A1 A1 A2 A2


 先週の東京競馬は大雨に見舞われた。芝の不良発表は今年になって初めてのことだった。土曜は芝・ダートともに終日不良、日曜はダートが終日不良、芝は午前中が不良で午後が重という推移になっている。

 気をつけてほしいのは、同じ不良という発表でも、土曜と日曜の不良はまったく意味が違う、ということ。日曜の不良はふだんの重馬場の延長で考えてもらってOKだが、土曜の馬場は芝もダートもドロドロ、グチャグチャのぬかるんだ馬場で、まさに「たんぼ」という表現がぴったり来ると思う。

 ダートで言えば、土曜は馬の蹴った泥が激しく跳ね上がるのがVTRでも確認できると思うが、日曜はほとんど「キックバック」が見られない。JRDBの馬場差で見ても、土曜は「−14」で日曜が「−33」(数字が小さいほど速い時計が出やすい)だから、20もの差があり、とても同じ馬場とは思えない。JRAもいつまで含水量による発表にこだわるのだろうか。早く「硬度」による馬場発表に切り替えてほしいと、強く要望する。

 土曜のような不良馬場はなかなか見られるものではない。土曜の東京競馬の芝に使った馬で、サドラーズウェルズ系の馬は3頭いたが、じつはその3頭が3頭とも勝っている。一方ダートの競走は6鞍あったが、ミスタープロスペクター系が5勝して2着も5回という圧倒的な適性の高さを示した。ふつうミスタープロスペクター系は時計が速いダートで有利といわれるが、ドロドロの不良でふだんより時計が掛かる状況でも格別の強さを見せた。サドラーズウェルズとはなにか、ミスタープロスペクターとはなにか? を考える上で示唆に富む土曜の結果だったと思う。

 5回東京第1週までは、芝のレースで逃げ馬がほとんど全滅していたのだが、今週の日曜になると様相が一変していて、芝が7鞍あった中で逃げた馬が3勝している(2着も1回)。土曜の雨で馬場が全体的に傷んだため、ラチ沿いの1頭分だけ相対的に傷みの少ないラインが残された、ということである。今週末はA2コースで、本柵の3m外側に仮柵が設置されるので、このラインも消滅してしまう。外差し有利の東京競馬が復活するだろう。アグネスデジタルばりの大外一気まで見られるかもしれない。


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