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★本日のメイン

阪神11R
六甲ステークス
◎04.ボルザコフスキー
○07.メイショウシンタケ
▲08.スコールユニバンス
△03.グレイイングリーン
△10.ジャスティンスカイ
△06.ノースザワールド

阪神は土曜日からずっと雨が降り続いてすっかり湿っていましたが、土曜日はややラチ沿い有利の傾向が出ていました。
どちらかというと、馬群の外を回って脚を使って追い上げるとどんな馬でも脚をなくす、という状況だったように思います。
まだ日曜日も雨が降り続く予報なので、土曜日のこの内有利状況をそのまま引き継ぐとはとても思えません。
馬場はレースを経るごとに悪化する一方だと思うので、メイン頃には外伸び傾向に切り替わっているのでは?
トゥードジボンのようにただ前に行けるだけの単調な馬が、馬場傾向を踏まえて1.人気となっている今の状況はだいぶ危ういのではないかと。

ボルザコフスキーは洛陽SでOPクラスなら通用する所を見せています。あのレースは枠と仕掛けの後先、展開のアヤ一つで変わったと思います。改めてこのメンバーなら…と期待したい所ではありますが。
メイショウシンタケは阪神コース以外では能力半減のように見えるので、今回は改めて期待したい所です。
スコールユニバンスは荒れ馬場・重馬場歓迎タイプだと思うので、スピードを問われたここ2走は条件が噛み合わなさすぎ。改めて得意の阪神コースで見直せないかと思うんですが。

中山11R
マーチステークス
◎14.ペイシャエス
○01.ヴァルツァーシャル
▲02.キタノリューオー
△07.ゴールドハイアー
△12.ブライアンセンス

ブライアンセンスはモレイラ騎手が騎乗した時の勝ちっぷりが良くて、東海Sでも4着と大健闘しましたが、ここでも能力上位とは言いにくいような。
前走時は上位陣が強かったとはいえパドックで見劣りしましたし、飛節の折りが深くて捌きの大きなタイプ。中山のような小回りは向かなさそうに見えますけれども、どうでしょうか。履歴を考えてもハンデがちょっと重たいです。

ペイシャエスはエルムSでも59kgを背負うぐらいの実績ですし、ちょっとしたOPだと60kgもの酷な斤量となってしまいます。
まあ最近のスピード優位のダートでは、正直競馬にならないでしょう。走破タイムにして2秒以上もハンデがあるようなものですしね。58kgでこのメンバーであれば、互角以上に戦えるはず。体型から中山ダート得意。
ヴァルツァーシャルとキタノリューオーは今回もお互い相まみえますが、ヴァルツァーシャルは長年悩まされてきた蹄の不安がようやく一段落ついたようで、レースでのフットワークの切れが徐々に増しているように感じます。だいぶ充実していると言えるのでは?
キタノリューオーは本当に最近馬体気配が良いですね。
萱野浩二厩舎は今年未だに未勝利、それどころか平地で2着が2回のみ。厩舎の履歴を見返しても、まともに稼働しているというか、ここの厩舎で本腰入れて仕上げているのは今回出走するOP馬2頭だけでしょう。
今回の2頭出しは、この春シーズン一番の厩舎の正念場と見ています。陣営渾身の仕上げに期待したい所です。

ミトノオーのような鈍足は、その気になれば誰でも交わせる…とは思うんですが、ざっと見比べても逃げ馬不在と言えるメンバー。
思わぬ隊列となる可能性がありますし、ちょっと頭数が少なく大敗続きの不振馬も結構いるので、早くから捲りが入るロングスパート合戦になりやすいのでは。

中京11R
高松宮記念
◎10.ビクターザウィナー
○08.ソーダズリング
▲13.ウインカーネリアン
△02.マッドクール
△14.ママコチャ
△16.ウインマーベル

昨年のスプリンターズSで頑張った馬がここ高松宮記念にも多数出走しましたが、ママコチャが阪神Cでイマイチな5着だったり、スプリンターズS掲示板上位組がその後に勝てていなかったりと、そもそもあのレース自体のレベルがどうだったのか?疑問に思う所があります。
最近のスプリント路線は決してレベルが高いとは言い切れず、この高松宮記念の各前哨戦も、抜きんでて強いと言える馬は現れていません。
対戦履歴を比較してみると、スプリント能力が抜けていての重賞連勝馬はおらず、各レースでたまたま馬場状態と流れが噛み合ったから勝てた、あるいは相手が近走と比べてだいぶ落ちた、いい背景を得て勝てた馬が多いです。
ルガルも前走の勝ちっぷりは良いと言えますが、どう見ても相手が弱すぎ。
ナムラクレアより明らかに格下のトウシンマカオ相手に、京阪杯で完敗している馬ですよ?このメンバーに入れて、そこまで抜けた能力はないと思います。
追い切りもちゃんと動いていますし、当日のパドックの出来はいい方でしょう。
確かにママコチャとマッドクールが前哨戦を叩けず順調さを欠いているように、有力視されるべき馬の状態が一息なんじゃないか、という背景があった上で、天秤にかけて評価されている部分はあると思いますが、それでも評価しにくいです。

そもそもママコチャ自身もスプリンターズSだけの一発屋ですし、マッドクール、ナムラクレアも条件が噛み合えば多少強さを示せる程度の馬。
中心馬不在の大混戦、おまけに雨も強めで馬場もボロボロ、純粋なスプリント力比べでもない状況。
これまでのスプリント路線とは違う方面で強さを示してきた個体、全く別の路線から参戦してきた強力な馬が現れると、あっさり蹴散らされてしまうシーンが十分考えられる状況だと思います。

こういう時こそ香港馬が強い年ではないでしょうか。
だいたい香港所属の馬が日本にやってくるのは、世代を超えて強さを示す超トップクラスではなく、今回のビクターザウィナーのようにそこまで安定して強そうには見えない・ちょっとばかり履歴が謎な二線級がやってくることが多いのですが、どの馬もちゃんとタイミングを見計らってやってくることが多いですよね。
大抵は前年度の高松宮記念&スプリンターズSで妙な一発屋が勝って、どう見ても日本のスプリント路線が明らかにおかしい、混沌としている大混戦の時に見定めてやってくることが多いと思います。ちゃんとレベルを測っているんです。
2015年の高松宮記念にエアロヴェロシティがやってきた時は、その前年度2014年高松宮記念勝馬がコパノリチャード(不良馬場)→同年スプリンターズS勝馬がスノードラゴン(13番人気、新潟開催)。
日本のスプリント路線総大将だったロードカナロアが引退した直後だったのですが、ロードカナロアの1歳年下の世代から急激にレベルが低下しており、どう見ても真っ当なスプリンター不在だったのが明らかで、ダート馬やマイラーがスプリント路線に跨って好走していた状況でした。
2010年にウルトラファンタジーがスプリンターズSに出走して見事に押し切った時も同様。
2009年度に大敗と激走を繰り返すタイプのローレルゲレイロが、高松宮記念とスプリンターズSを制覇しており、これはこれで偉業ではあるんですが他にレベルの高いスプリント戦を勝ち切れる馬が存在していなかったため…とも言えますし、外部から見れば「ローレルゲレイロのハナを叩けば勝ててしまえるレベルなのか?」と思われてしまうのも当然と言える状況でした。

そして2022年と2023年、スプリント路線は決して高いレベルにあるとは言えません。
2022年高松宮記念:勝馬ナランフレグ8番人気
2022年スプリンターズS:勝馬ジャンダルム8番人気
2023年高松宮記念:勝馬ファストフォース12番人気
2023年スプリンターズS:勝馬ママコチャ3番人気
とんでもない人気薄の馬が、トラックバイアスの妙とコース適性で激走した例が続き、
ママコチャ自身もOPを1つ勝ち重賞2着が1回あるだけの、スプリンターとしての格が低い馬だったはずです。
もちろんこの期間のG1で上位に好走した馬は、海外に転戦しても一切通用していません。ジャンダルムもナランフレグも、通用するとは全く思いませんでしたが、それにしても酷い体たらくでした。
この香港と日本のレベルの差、あるいは日本のスプリント路線の実情を見て、G1馬としての資格を得て満を持して挑戦してきたのがビクターザウィナー。
履歴を見直してもあまり香港スプリントのトップとは言えませんし、どちらかというと運良くメンバーの弱いレースを勝てた一発屋のように感じますが、それでも日本のスプリンター、特に仕上がり半端なママコチャと比べれば、間違いなくビクターザウィナーの方が個体として強い方だと思います。
おそらく悪い馬場は得意な超筋肉質キャラでしょうし、誰かが体をぶつけに来たとて跳ね返すような重戦車タイプでしょう。
馬場が特殊なので勝ちきれるかどうかはともかく、普通にやれば日本の先行馬よりも一歩も二歩も前に出ているはず。

そしてその他、スプリンターズSに出ていなかった別路線の馬を評価したい所。
ルガルとトウシンマカオは、スプリント格の重賞勝ち馬がいない空き巣を攫っただけ。
このトップクラスに一応真っ向から戦って勝ったソーダズリングは、今回初距離で適性こそ未知数ですが、実力がある程度高いものと見ていいはず。追い切りも抜群に動いていますし、前向きさがある走りをしていますから。
そして7歳になっての初1200m挑戦は不安ですが、ウインカーネリアンも評価。
追い切りのフットワークが本当に美しい馬ですし、走りの精度が非常に高いタイプ。悪い馬場はなればなるほど生き残りやすいパワータイプなので、馬場悪化は歓迎。

前走1着馬でビッシリ動けているトウシンマカオとルガルはちゃんと人気しています。
しかしそもそもの性能をあまり高いものと感じていないので、休み明けで評価が低めだとは言え、能力が一定以上高いマッドクールとママコチャの方に目を掛けた方がいいのではないかと考えています。
シャンパンカラーも当日の気配次第で評価は回したいですね。









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