スタッフコラム一覧へ戻る



阪神11R 秋華賞 ◎ナミュール ○スターズオンアース ▲スタニングローズ △ストーリア、アートハウス、ライラック 馬連◎−○▲ 3連複◎−○▲−○▲△ +-+-+- 今年のオークスは2分23秒台の好時計決着。 レコード決着続出の近年は時計が速いだけだとその価値は低いが、3歳牝馬が2400m戦で後半5Fを58.5秒でまとめていているのは評価可能。最後まで脚が鈍らなかったスターズオンアース、先行してこの流れを踏ん張ったスタニングローズ、胴の短い体形かつ春は調整に苦労していたナミュールは強い競馬をしている。 そして、ひと夏を越した紫苑SとローズSでも春の実績馬が上位に好走。オークス上位馬を脅かすほどの存在は出てこなかった。阪神内回りGTなので内枠や先行力のある馬を重視するべきだが、格の違いでオークス上位3頭のうち2頭は馬券圏内に好走するとみる。 ◎ナミュール 出遅れが響いた阪神JFで4着と賞金加算に失敗。チューリップ賞では桜花賞の出走権利を得る仕上げが必要となり、3か月ぶりでも馬体をふっくらさせることができなかった。結果として続く桜花賞とオークスは馬体重の維持を第一とした調整に。毎回レース間に放牧を挟んではいたものの、赤松賞時に見られた歩様のバネ感はずっと感じられず、今春は充実度という面では今ひとつだった。それでいてオークスで3着にくるのだから、世代屈指の脚力があると評価できる。 今回は約5か月ぶりのレース。十分な休養期間があったことでノーザンFしがらきでのリフレッシュ効果も大きく、13日(木)測定の調教後馬体重は456キロと前走比で30キロ増。春とは別馬のようなシルエットに変化している。これは太め残りではなく明らかに成長分。19年勝ち馬のクロノジェネシス(秋華賞時に20キロ増)が見せたような本格化を感じさせている。ナミュール自身、新馬戦と中9週以上では3戦3勝。右回りでも末脚は安定しているので、この充実度なら2冠牝馬を逆転可能。 +-+-+- ○スターズオンアース 当初は勝ち切れない馬だったが、馬具の変更や上位騎手の騎乗によって操縦性が向上。桜花賞を馬群を割る競馬で勝ち、オークスは外伸びで2冠達成。特に初輸送で苦戦する”はず”だった桜花賞での勝負根性は見事だった。瞬発力も末脚の持続力も高く、馬群の中でも大丈夫と隙がない。 誰しもが気になっているのは骨折手術明けでの状態面だろう。立ち写真を見る限りは馬体に余裕があり、1週前の追い切り映像もピンとこず正直なところ春の状態にはないように思えた。しかし、当週の追い切りでは一瞬にして併走馬を置き去りにしていて反応も◎。これなら大丈夫と思える動きだったので上位に評価する。 +-+-+- ▲スタニングローズ 冒頭にも書いたが先行力があっていい脚を持続させられる馬。2歳時と比較すると背腰がしっかりとして後肢を力強く踏み込めるようになっている。前走はサウンドビバーチェやライラックと接戦だったが、馬体重は14kg増で馬体全体に緩さが目立っていた。それでいて勝ち切る理想的な前哨戦を経ているので、外枠に入ったサウンドビバーチェ、輸送に不安を残すライラックより上積みは大きい。 +-+-+- △ストーリア 内枠先行で穴をあけるならこの馬か。前走時のパドックでの歩様、馬群を割って伸びてくるレース運びに好感が持てたので押さえておきたい。 +-+-+- △アートハウス パドックでの雰囲気よりも、調教時に見せる後肢の可動域の広さが素晴らしい馬。これまで序盤から流れる展開は不得手としていたが、ローズSではそれを克服。確実にひと夏を越して成長を見せている。ただ、最後は苦しくなっていたように、まだ◎○▲とは差があるという評価。 中5週だったオークス時に在厩調整だったアートハウスだが、今回は中3週でもチャンピオンヒルズに出ている。中内田厩舎は前哨戦に強く本番では振るわない傾向にあるが、この変化は評価してみたい。阪神内回りで川田騎手が先行するなら。 +-+-+- △ライラック 輸送に不安を残すのはスタニングローズのところで触れたとおり。それでも印を回したのは、この中間も攻めた調教が行われているから。 村山式追切指数では1週前が自己ベストで当週は過去3番手。とても輸送を控えた関東牝馬の調整には思えない。紫苑S時でも気合い乗りよく踏み込みがしっかりしていたが、体質がさらに強化されているのかも。



スタッフコラム一覧へ戻る
M-JRDV文字サイズ設定 ||