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★本日のメイン

札幌11R
札幌2歳ステークス
◎09.フェアエールング
○14.ジョウショーホープ
▲10.アスクメークシェア
△04.アースビート
△05.レッドソリッド
△03.シャンドゥレール

先週時点で札幌の芝は内がだいぶボロボロになっており、どの騎手もなるべく内を通りたくはないと思っているようですね。道中から4コーナーまでずっと馬群が内を避けて外を回るほどで、時には先週キーンランドCのように、あまりに内嫌いが顕著に出過ぎて、外を回った馬同士で渋滞が起きていただけでなく、単純に距離ロスしすぎていたぐらいです。
まだ馬体の完成度が低く、手先の力もしっかりしていない2歳9月の若駒同士。古馬なら我慢する程度の荒れ方でも、彼らが同じルートで競馬をすると消耗度が大きいでしょうし、おまけにコースの大半をコーナーワークが占める、小回りの芝1800mという舞台。
将来性・スケールを感じさせるほど体格に優れる大型馬の方が、札幌2歳Sでは成績が悪いというデータがあるのですが、過去のパドックで細かく調べると、確かにそれは実感できます。ゴツいパーツを持ちながら鍛錬が足りず、長い手足を存分に振り回せるほどに筋肉量が追い付いていない。2歳9月時点の完成度の低さだとむしろ手足の重たさに繋がりがちで、小回りを捌くのに手間取る。あるいは、コーナーで体を傾けながら加速していく競馬に対応できない。いろんな場面で、大きいことが重たいことに繋がりやすく、結果全てがマイナスに働いている印象です。
今回、血統と素質で人気しているダイヤモンドハンズとブラストウェーブですが、どちらも直前追いきりのフットワークの精度が著しく低かったと思いますし、手前を替えるリズムも下手だったように映りました。どちらの新馬戦もレベルが高いようには見えませんし、今回は悪い条件が重なっていると思います。シャンドゥレールも資質として怪しいレベルだと思っているので、今年の札幌2歳Sはかなり荒れるかも…。

反面、フェアエールングは今の時期こそ評価しておきたい、典型的な夏の早熟牝馬。細身で筋肉量が少ないながらも、完成度の高いタイプと映りました。完成度という部分ではレベルの高い馬です。
新馬戦は2番手追走のナンヨークリスタルに一旦4コーナー出口で交わされた形になりましたが、直線荒れた内側なのにラチに頼りながらも後肢を素早く回転させ、上がり脚の差で盛り返して圧倒した、という内容。根性がある、という表現でもいいんですが、姿勢を深く沈みこませて、軸のブレにくい走りができています。
兄のマイネルシュバリエもこの札幌2歳Sをほぼ同じローテーションで好走しましたが、この馬にもビッグレッドの強みを見せてもらいたいところです。
ジョウショーホープは、馬体は本当に良く見せる方なのに、とにかく競馬が下手すぎ。ダリア賞は3番手で追走していながら、なぜか直線の半ばで包まれて差し直しする変な競馬になり、明らかに脚が遅いと見えるタイプ。そこまで巨漢ではないのですが、本質的に1400m辺り、あるいは軽い芝の瞬発力勝負だと遅れが出るタイプだったのでしょう。距離を延ばしても折り合いがつきそうでしたし、7〜8月序盤まで日本におらず、2歳のお手馬がそもそもいないので空いていたルメール騎手となったこともプラスになりそう。大外枠からいいルートを通れれば。
アスクメークシェアは、新馬戦のパドックで馬っけを出したりとだいぶ集中力を欠く仕草を見せていながら、レースでは馬群の内で待って直線狭い所をこじ開けて差し勝つという、味のある競馬ぶり。走りのメリハリがつくタイプですし、着差は僅かながらもう少し余裕を感じる内容だったので、前走からの上昇は確実にあると思います。

ドゥーラは頭が高すぎて前肢が前に出ず、完歩の小さい走り。前走はレベルの低い少頭数で揉まれずに上手く運べた形ですが、ああいう手先だけで走ってストロークの小さいタイプは、相手が強化されてしまうとちょっと…。

小倉11R
テレQ杯
◎14.ルクルト
○12.ショウナンアリアナ
▲05.フォイアーロート
△01.グランレイ
△02.グッドマックス
△13.タツリュウオー

小倉もようやく最終週。もうそろそろさすがに、内側も悪くなるでしょう。
グランレイとグッドマックスは、小倉で上昇を感じるタイプなのは確かですが、今回は良くない枠。どのように馬場整備しているのか、次第。
クリノマジンは前走戸畑特別が明らかな低レベルだったように感じました。完全に煮詰まった古馬ばかり、1頭単勝万馬券レベルの格下もいて8頭立て。ここで当日、唯一といっていいまともな3歳馬(斤量有利)なのに、多少オッズが2.3倍評価。クラスと相手と条件有利分を考えると、1倍台じゃないのなら世間の評価が大したことのない馬ではないか…と思ってしまいますね。
これが今回、ハンデ戦で3歳54kgだったら、古馬の同斤量の方が明らかに有利でしょう。

ルクルトは3走前福島のレースを勝った時もそうですが、馬場の内が悪くて外差し有利な惰性競馬になるとイキイキするタイプ。前走の別府特別は、まだこの馬の理想ではなかったと思います。本来は決着時計が1分8秒台半ばぐらいまで掛かってほしいですし、今回は当日小倉競馬場に雨が降るのもプラスに働くはず。
ショウナンアリアナは、3勝クラスに2年半ぐらい居座っている馬ですが、一番調子が良かったのは昨年夏の、馬体重が450kg辺りまで増えていた時。それを考えると、今シーズンの北海道滞在は、昨年ほど上手くいかなかったと考えられるのでは?追い切りで時計が出ておらず、ずっと軽めの調整ばかりでしたし、それで430kg台での推移でしたから。
7月に2戦して結果が出ず、連戦させるのを諦めて厩舎に戻ってから、栗東坂路でいいタイムを数本出せています。これは少し体調を戻せたのでは。体型的に小倉が向いていそうなタイプに見えますし、10kgぐらい前走比で増えていれば。
フォイアーロートも、かつては小倉に適性を示し、今回の北海道2戦の洋芝がいかにも合っていなさそうな走りに見えたタイプ。中間の動きも非常に良く見せました。

新潟11R
古町ステークス
◎05.ガンダルフ
○10.ゴールドパラディン
▲13.オンザライン
△14.ルリアン
△02.リバプールタウン

ガンダルフは前走初ダートでしたが、なぜか芝スタートでのダッシュでむしろ遅れて、砂を被って微妙な手応えでの追走。一応我慢はしましたし、直線も外に捌いてちゃんと脚を伸ばしていますが、まんまと前の組が残る展開でした。
ダートへの適性自体は見せたと思います。上がりが速すぎて明らかに脚を余した格好だったので、距離を延ばした方が大丈夫そうだろうと。馬体はすぐ勝ち負けできる水準。
ゴールドパラディンは最近短めの距離を試していましたが、新潟ダート1800m自体は一番得意なコース。スンナリ先行すれば確実に勝負になるはず。
オンザラインは序盤の位置取り次第。
どれもハンデ有利のようには見えないので、何とも言えないですね。






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