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yモニターパドック初日。まあ福島でどんな馬が走るかなんて体が覚えてるもんで、それがたとえモニターパドックでもなんとかなるもんでした。あとはPaddocシートがあるので、アンチョコ頼りながら修正していく感じ。ただケツしか映らない馬もいるので、ある程度テキトーにやるつもりじゃないとやってられない。1ヵ月か2ヵ月かの我慢?。今は先が見えないのがね。さすがに今日は仕事し過ぎなので早めに寝ます。
【福島1R】

ハイスピードカムが狙い。ここまで短距離ばかり使われてきたが大トビでスピードが足りなかった。距離延長のここで先行できれば勝ち負けになりそうな馬だと思う。

◎12番ハイスピードカム


【阪神11R 桜花賞】

伝説となったサイレンススズカの金鯱賞のようなレースがサイクルロードレースにもある。パリ〜ルーベ 2010。優勝者はファビアン・カンチェラーラ。

距離にして約260q。そのうち約50qが凹凸のある石畳という、伝統ある春のドMクラシック・レースである。振動に痺れる腕、視界を遮る砂ぼこり、底打ちパンク、スリップ落車は当たり前。雨が降ったら寒さが襲い、選手は全身泥だらけ。優勝候補がトラブルで次々脱落していく壮絶なサバイバルレースになる。誰が言い始めたのか知らないが、通称『北の地獄』。まるでムチで叩かれても叩かれても歯食いしばって耐える選手たち。そして毎年このレースを楽しみにしている自分はドSかもしれない(笑)。予定通りなら今週末の桜花賞と同じ日に開催される予定だったが、今年はコロナの影響で春のサイクルロードレースはすべて延期になっている。日本は競馬がやれてるだけ遥かにマシな状況だ。

カンチェラーラがその名を轟かせたのは残り距離50qから独走勝利という「開いた口が塞がらない」勝ち方をしたからだ。一人で逃げ切るには明らかに残り距離が長いよね、というポイントで第2集団から抜け出して先頭集団にジャンプUP。ドッキングした先頭集団3人に対し先頭交代を要求せず(自転車は先頭で空気抵抗を受けると相当な不利)、3人を引きずり回しの刑にした上で、そのまま千切って勝つという圧倒的な勝利だった。しかもこの春、彼はクラシックを3連勝。あまりにも強過ぎて「彼のバイクには電動アシストが入ってるんじゃないか?」という疑惑まで噂されたほどだった(後にバイクメーカーとカンチェラーラが大きな乾電池がついたネタの自転車で「これが私の電動ドーピングバイクです」と登場して遊んでいたのは素晴らしかった)。

彼はいわゆるタイムトライルを得意とする選手だ。圧倒的な平地巡行能力が武器である。でも彼が集団スプリントをするとスプリンターには敵わない。1時間に渡って高い出力を出し続けるのは得意だが、ゴール前の集団から脱出する10〜20秒の最高速度を競うスプリントでは劣ってしまう。武器は持久力であって瞬発力ではないのである。これと全く同じなのがレシステンシアだ。

昨年暮れの阪神JFは「栄光の名馬たち」に出てきたら絵になるような伝説的な勝ち方だった。前半33.7秒というHペースで逃げたにも関わらず、直線後続を5馬身突き放しての圧勝劇。1.32.7というレコードのおまけまでついた。当時記録したIDMは68。昨年の桜花賞馬グランアレグリアが記録した70まであと2ptに迫った。2歳の冬で、だ。おそらく最大酸素摂取量が相当高いんだと思う。

そして1000m通過が1.8秒も遅かったチューリップ賞では直線を向いた瞬間、みんな楽勝を期待したはずだ。が、追っても伸びず3着に完敗。負け方はカンチェラーラがスプリントで負けるのと理屈が一緒だ。スローペースなのでみんなサラ脚のまま直線を迎え、純粋に脚の速さの争いになっている。レシステンシアは脚が長い馬でスピードを維持する能力は高いが、加速していって瞬間的なトップスピードの争いになると凡庸だった。さすがはダイワメジャー。スピードも脚の遅さもしっかり伝える遺伝力の強さだ。初めてのスローペースでこの馬の弱点が露呈した形になった競馬と言える。トライアルで乗り方を試したとしたら正しい。でも本番で同じ競馬はマズい。

じゃあ、この馬の良さを活かすにはどーするか?。心優しい北村友一君からドS武豊への乗り替わりである。彼の使命は「後続に脚を使わせつつ自分はバテない絶妙なラップを刻むこと」だ。かつて金鯱賞のサイレンススズカで見せた競馬のように、後続の馬に首輪をつけて引きずり回しにするドSプレイある。ベッドでの彼がドSなのかどうか?はよく知らないが、ディープインパクトやキタサンブラックのように「俺の馬が一番強い」ということをわからせる、遠慮のないお仕置き騎乗は絶品である。頂点に立った男でないと見えない世界もあるんだと思う。レシステンシアにとって桜花賞が伝説の第二章。題して「友一に替わってお仕置きよ」on 桜花showの幕開けだ。

サイクルロードレースにおいて、独走の逃げ切り勝利は「男のロマン」である。目標にされるのでほとんどが後続集団に飲み込まれて終わるのが現実だ。競馬でもGTで逃げ切り勝利というのは先日の高松宮記念のように、よほど展開に恵まれるか、図抜けて強い馬かのどちらかでしか成り立たない。だからこそ熱い。すべては武豊のドSプレイ…いや、武豊の手腕に掛かっている。

◎17番レシステンシア
注5番マルターズディオサ
注11番クラヴァシュドール
注9番デアリングタクト
注4番サンクテュエール







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