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◎皐月賞の激走ポイント
・各トライアルのレベルは低め。
 →2歳時の力量を評価し、トライアルで重馬場に泣いた馬の巻き返しを狙うレースといえる。
・日曜日は雨が降る予報。
 →弥生賞ほど悪化はしないが、パンパンの良馬場が向くタイプは苦戦する可能性が高い。
・内枠の先行馬、サートゥルナーリアの近くで競馬ができる馬が有利に。
 →枠の並びから、サートゥルナーリアは、好位からレースを進められる。この馬の近くで競馬ができる馬は、スムーズに動ける可能性が高い。また、ルメール騎手はマクリ戦術は取らないので、例年の皐月賞どおりに、先行馬が残る展開を予想する。

◎Kサートゥルナーリア、○Gニシノデイジー、▲Fヴェロックス、△@アドマイヤマーズ、Bファンタジスト、Iシュヴァルツリーゼ、Jラストドラフト
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サートゥルナーリアはホープフルS後、ノーザンFしがらきでリフレッシュし、3月13日に帰厩。レースの約1か月前に帰厩するのは、休み明けだった萩S時と同じ。2歳時に賞金を貯め、外厩からのぶっつけ本番でクラシックに臨むのは、桜花賞のグランアレグリアと同じパターン。トレセンよりも外厩に長く滞在し、成長するというトレンドに合っている。鞍上にルメール騎手を迎えたように、ノーザンFが最も期待しているのはこの馬。コースを1周以上する、中山芝1800m以上のルメール騎手は、外枠に入れば殆ど騎乗ミスが見られない。今回は、HIのテンが遅く、隣のJが先行馬。Lは追込馬でMは格下の先行馬。外目のK番枠なら包まれず、スムーズな競馬ができる可能性が高い。

ニシノデイジーは、ホープフルSでは、馬群に包まれて追えなかった。弥生賞は、路盤改修後の中山では珍しく、重馬場で行われた。次の12Rでは各馬が外々を回っていたように、内の芝状態は相当悪かったと考えられる。この2つの敗戦で評価を下げるのは早計で、配当的にも妙味があるため上位に評価したい一頭。今回は内にテンが速い馬が集中し、外隣のHIはテンが遅い。包まれる可能性が低く、自身の能力を発揮できる可能性が高い。勝浦騎手で重賞2勝、GT3着の実績があり、これまで騎手のせいで負けたレースはない。今年不調の同騎手でも、評価は据え置きたい。

ヴェロックスは持ち時計こそないが、不利があった東スポ杯以外は、すべて上がり最速。当週の調教を見る限り、重馬場を苦にしない可能性が高く、ここでも最後は伸びてくると予想する。ニシノデイジーと同様に、サートゥルナーリアの近くで競馬ができることは大きな魅力。脚を余した東スポ杯のような競馬にはならないはずだ。大トビで不器用タイプなので、本当は広いコースのほうがいいが。

アドマイヤマーズは、芝中距離重賞では外せない友道厩舎の管理馬。ダイワメジャー産駒ながら、体型的にもこの距離までなら問題はないと判断する。これまでの戦績から、京都・東京よりも阪神・中京に適性があることは明らか。中山コースで締まった流れなら、ダノンキングリーを上回ることができる。2歳時の力量を評価する、という激走ポイントにも合っている。ただし、Mデムーロ騎手だけに、最内枠は出遅れの不安がつきまとう。また、抜け出すとソラを使う癖があるので、逃げの手を取るのも失敗に終わる可能性が高い。押さえまでとする。

ファンタジストは、スプリングSでは、鞍上の武豊騎手が距離適性を測ったようなレースぶりだった。結果、最後まで脚を伸ばせており、200mの延長は問題ない。人気のアドマイヤマーズやダノンキングリーよりも、距離やコーナー4つの競馬に対する適性は示せている。10日の栗東坂路は雨のため非常に時計が掛かっていた。普段から調教掛けする馬とはいえ、加速ラップで走った脚力は、世代屈指と評価できる。

シュヴァルツリーゼは弥生賞では、外差し馬場の恩恵を受け、外々を回って差してきた。このパフォーマンスは評価できないが、「調教評価点」から上積みが大きいと判断する。馬場の内側を通ったことを加味しても、堀厩舎にしてはかなり速い調教時計を出している

ラストドラフトはニシノデイジーと同じく、弥生賞は内を立ち回ったことによる不利が痛かった。京成杯は道中に緩みがあり、決してレベルは高くなかったが、安定して前で運べることをプラス評価する。今年はレベルが高い前哨戦がなかったため、二桁人気になるようなら押さえておきたい。

ダノンキングリーは高速馬場で強いことは確かだが、あまりにキレるため、適性はマイル付近にあると推測できる。雨が降る中山2000mでは、並び・適性面から厳しいのでは。内枠にテンが速い馬が集まったため、位置取りが「内」の「後ろ」になる可能性が高い。すぐ外にヴェロックス、ニシノデイジー、サートゥルナーリアがいることになり、競馬はしづらいと予想する。




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