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AJCCの激走ポイント
@中山芝2000m以上での重賞実績がある。
A勝ち馬は4角5番手以内から。
同コースで行われる、オールカマー、セントライト記念でも好走した馬が好走しやすいレース。また、差し馬であっても、4角で5番手以内に進出していないと勝ちきるのは難しい。

◎1ジェネラーレウーノ
○4フィエールマン
▲5ダンビュライト
△11サクラアンプルール

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ジェネラーレウーノは中山巧者の典型。安定した先行力があり、激走ポイントにも合致する。中山以外ではパフォーマンスを落とす傾向があり、大敗してもノーカウントで良い。評価できるのは、差し決着となったセントライト記念で粘ったこと。先行して敗れた馬は、多くがその後に巻き返している。それほど前目の馬には不利な流れだった。その中で粘りきった持続力は優秀で、コース適性は相当に高い。仮にステイインシアトルがハナを主張してきても、番手で対応できる馬なので問題はないか。セントライト記念時と比較すると、同程度以上の調教ができており、本数も十分。当週の調教は、軽く促されてからの反応、フットワークも良かった。休み明けでも状態の良さが伝わってくる。生産者や馬主からは読み解けないがノーザンファーム天栄を利用している。中10週以上だった皐月賞、セントライト記念でも高いパフォーマンスを発揮しており、天栄帰りの休み明けは好走パターンといえる。

フィエールマンは有力であることは間違いないが、決して突出した存在ではないとみる。というのも、ブラストワンピースやグローリーヴェイズとは違い、菊花賞は上手く立ち回ったルメール騎手のファインプレーが好走につながったから。有馬記念や日経新春杯で外を回した馬を評価していて、ここでフィエールマンを強調するのは筋違いかと。

体質的に詰めて使えない馬にとって、間隔を空けたNF天栄帰りはプラス。アーモンドアイなど、NF天栄はこの調整過程で多くの勝利を挙げている。有馬記念を使わず、ここを狙って使ってきたことも強調できる。フィエールマン単体では、「良い外厩帰り」と判断したい。ただし、菊花賞で軽視してしまったように、厩舎自体は評価できる成績を残していない。手塚厩舎×天栄×芝は、フィエールマン以外では低調な成績。特に最近は成績を落としており、18年は3着内率が24.1%。フィエールマン以外で勝利したのは、18年4月14日のスピリットソウルまで遡る。ちなみに、Cルメール騎手×中山芝1800〜2500mは、16年から3着内率が69.4%と優秀。レイデオロ、アドマイヤジャスタ、ラストドラフトと、ひと月以内に重賞で3連対している。

ダンビュライトの前走は、強い調教をこなせていなかった。音無厩舎らしく、これまでレース当週に坂路で出して好走してきただけに、今回は状態面での上積みが期待できる。

サクラアンプルールは、有馬記念では大外16番枠から7着に健闘。今回も大外枠だが、11番枠なので、データからは枠順が好転したと判断された。

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東海Sの激走ポイント

@内枠&内を立ち回れる馬が優勢。
中京ダート1800mは、二度の急坂を通るタフなコース。それ故、道中を如何にロスなく立ち回れるかがポイントとなる。また、昨年のチャンピオンズCのように、4角で外を回すとロスが大きくなるコースでもある。差し馬でも、4角は最内〜内の位置取りが理想となる。今回はインティが内枠から主張することが考えられ、これについて行ける内枠・先行馬にとって、一層有利なレース展開になるとみる。

◎3チュウワウィザード。
○4インティ
▲7アンジュデジール
△10コスモカナディアン、1グレンツェント、11マイネルバサラ

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チュウワウィザードは、4歳馬らしくレースの度にパフォーマンスを上げていることを理由に、最上位に評価した。先行力はあまり高くないが、ロスなく立ち回れる内枠はプラス。東海Sの激走ポイントに合致している。チュウワウィザードは、ノーザンFしがらきから帰厩して3走目。麒麟山特別を帰厩3走目で、オークランドRCTを帰厩4走目で制しているように、在厩調整でも力を出せるタイプ。ダート重賞での1〜5人気馬は、帰厩して2、3走目で勝率が高くなる。また、減点するほどではないが、帰厩初戦の馬は、複勝回収率が66.3%と配当的な妙味がなくなる。

インティは能力があるのは間違いないのだが、1000万下→観月橋SでIDMに成長がなかったことはどうなのか。坂路での調教も、タイム面では自己ベストだが、個人的に好みの動きではなかった。取捨が難しい。ちなみに、武豊騎手が19年にダートで挙げた4勝は、いずれも4角2番手以内から押し切った競馬だった。先行力があるインティは、今の武豊騎手に合っている。

アンジュデジールのチャンピオンズCは、スローペースで逃げたことで4着。流石に牡馬の一線級とは差を感じる内容だったが、今回の低調なメンバーであれば上位に評価できる1頭。「激走力」の考えでは、「牝馬」×「冬期」×「ダート」で減点。それでも、インティについていく競馬が予想されるだけに、今回も位置取りでは恩恵を受けられそうだ。

人気で軽視するならスマハマか。たしかに青竜Sでのパフォーマンスは、世代上位のものがあった。しかし、長期休養による成長分を補正しても、古馬重賞で好走できる基準には達していない。




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