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★本日のメイン

阪神11R
シリウスS
◎1.ミキノトランペット
◎16.ウェスタールンド
▲8.グレイトパール
注3.オメガパフューム
△14.サンライズソア
△15.ラインルーフ

地方の交流重賞などでは、コースを2周半から3周も回る2500〜2600mのレースもあるのですが、中央JRAのダート重賞に限ると、このシリウスSの2000mが最長距離。中央のダート1800m重賞は、G1も含め年間に6鞍もあるのとは対照的。
そしてここからたった200m距離を延ばしただけなのに、このシリウスSで激走するのは、馬体重500kgを楽々超える脚長・巨漢馬ばかり。過去10年で8頭が当日500kg以上。四肢も長めで腹ボテ胴長体型、四肢の繋すら長い馬が理想的ですね。
たまに460〜470kg台の馬の激走も発生しますが、昨年勝ったメイショウスミトモは札幌2歳Sや菊花賞に出走した履歴があるように、陣営が長い距離を何度も試そうとしていたタイプ。2010年勝ち馬のキングスエンブレムは、しばらく芝の中距離をずっと使っていたタイプです。長い距離、間延びした距離の条件に適性があると、陣営が考えていた・試した履歴がある馬。
つまりこのシリウスSは、スピード総合力重視の1800mとはちょっと趣が変わる、ダートの長距離重賞と見なせばいいということです。
「1800m重賞でいい穴を出したことがあるからちょっと怖い」
「1800mの高レベル戦でいい勝ち方をして、高い指数が出ている」馬は完全に1800m寄りのタイプ。
パドックだと筋力が十分で見映えは良いのですが、腰が甘めで身のこなし重点で走るタイプが多いです。こういう総合的に良い馬は、阪神ダート2000mの最後の坂で止まりがち。
強烈に脚が長くていかにも1800mでは持て余しそうな馬を選ぶか、そもそも芝の重賞や中距離に出てくるぐらいに過剰に柔らかいか、どちらか極端な方を選ぶべき。

となれば体型的には当然、550kgを超すかもという巨体、超大トビのグレイトパールとなるわけですが、この馬はどうも追い切りを見ているとあまり本調子ではなさそうですよね。
骨折明け11カ月ぶりでアンタレスSを勝ったはいいものの、平安Sで捲り馬に頭を遮られ、仕掛け遅れになる凡ミス。そして帝王賞にも出られませんでした。
シリウスS自体、トップハンデがかなり不利なレースなのに、正直推奨しにくくなったな…と思っています。

脚長巨漢の軽斤量馬、長距離ダートに適性ありという馬で推奨したいのが、最内枠に入ったミキノトランペット。
500kgを楽に越す大型馬ですが、トモが若干甘めでやけに後肢が細い直飛節、それでいて背中〜腰のラインがバシッと整っている馬です。関西パドック班もかなり褒めている方の馬では?
この馬は4歳になってだいぶ強くなりました。この隊列なら優に先行できますし、馬体からもスタミナは相当ある馬だと実感しています。内枠を活かした立ち回りで勝機を見出してほしいです。
そして、決して大型馬ではありませんし、どちらかと言えば痩せ型タイプですが、ウェスタールンドはまさに「芝中長距離を使ってきていた隠れダート馬」パターンですね。過去には青葉賞にも出走した履歴があります。
脚部不安での長期休養を経てダートに転向した形ですが、ここ2走は断然クラスが違った勝ち方。
まだダートの履歴が若くて、単純な強さでシリウスSに出走するのは、ダノンリバティやアウォーディー、ピオネロなどと一緒。
大外枠を引いた不運はあるものの、馬場状態関係なしに確実にスタミナ勝負になるレースなので、混戦なら差し込みも十分にあります。

ラインルーフは芝経験もありますし、前走の勝ちっぷり良しと言いたい所ですが、ダートの1800mだけ6勝という履歴。
体格も見映えよくいい馬なのですが、これこそ腰甘めの柔軟性重視1800mタイプ。本当にデキはいいんですけどね…狙いはやや下がるかなと。
ナムラアラシはこの2000mの適性が高い馬ですが、もう57kgと背負わされすぎ。転厩してから太目がさらに酷くなっていて、すぐには変われなさそう…。期待値は低いと思います。
逆に、長い距離の履歴はJDD2着しかなくて、450kg台の馬体のオメガパフュームですが、この馬は単純に底を見せておらず、ダート馬としての資質が高い可能性があるので押さえは必要。
このメンバー相手にこの履歴で推定上がり最速馬対象となるのは、随分すごいなと思いました。

中山11R
ロードカナロアメモリアル
◎2.プロディガルサン
○3.キロハナ
▲1.ウインファビラス
△11.ライジングリーズン
△9.チャンピオンルパン

プロディガルサンの詰めの甘さは、一応ロジックとしては説明付きます。
常に超大トビで、加速減速が上手く効かず、相手に並ばれた時にギアの上げ直しが全然効かないところでしょう。本来は2200m辺りを走っている馬のはずですし…。
しかし、モレイラ騎手のリードがあれば、こういう馬でも何かして弱点を克服し、勝たせられる可能性があるのでは?と淡い期待を持たざるを得ません。

今回はとにかく詰めの甘い馬、不振続きの馬に、詰めの甘い騎手ばかり。
近走なんの見所もなかった馬が、急に一変する可能性がある力関係でもありますね。
キロハナも、馬体は良いのですが、ディープインパクト産駒を扱うのが超苦手な内田博幸騎手なので…。
追い切りの動きがずいぶんよかったウインファビラス、今回はベスト条件に戻ってきたライジングリーズン。この2頭の降級馬に注意。






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