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★本日のメイン

札幌11R
札幌2歳S
◎1.クラージュゲリエ
○2.エメラルファイト
▲9.ラブミーファイン
△8.ダディーズマインド
△7.ナンヨーイザヨイ

前走函館組は、今年も外します。直前追い切りがどれもこれもピリッとしません。
函館2歳Sに出走した2頭は、一応のレベルがあるので押さえはします。
この札幌2歳Sで函館デビュー組の相性が異様に悪いのは、函館と札幌で脚の使い方が違うというのも確かに一因ですけど、間隔が中途半端なのに滞在調整になって体がなまりがち、というのがあるでしょうね。
一旦放牧に出したとしても、鍛え直すには短すぎ。むしろ輸送が長く何度も続いてそれがしんどくなります。

その代わりに注目しているのが、自分の目の前で馬体を見ることができたエメラルファイト。
細くはありますが2歳6月時点での馬体ですし、あそこから新たに放牧に出し、8月に函館→ゆっくり札幌へと移り、体を慣らす時間もありました。最終追い切りもかなりまともだったと思います。
デビューから体がなまって下がるだけの函館〜札幌組に比べて、上積み余地が十分あるローテーションだと思うのですが。
レースも、スローからの上がり勝負を凌いだという内容ですが、決め手の性能も十分。
何より褒められるのは、今シーズン2歳新馬を席巻しているノーザンF生産馬の、堀厩舎+ディープインパクト産駒というキャラ相手に、クロフネ産駒にも拘らず、直線真っ向から叩き合いをして勝ってしまう性能があるという所です。
ちなみに2着のミディオーサは、その後新潟ですぐ圧勝しました。

今回札幌2歳Sに出走する北海道メンバーは、新馬&未勝利戦のレベルが果たして高かったのかどうか。それは新馬&未勝利戦の2着以下の馬のその後を調べればわかるのですが、今回のメンバー番組表の中に、高レベルらしきレースがとんとありません。
その後に勝ち上がり馬を複数輩出する新馬を勝ったのは、ラブミーファインとナンヨーイザヨイ。クラージュゲリエの新馬は5着のシェーングランツが既に勝ち上がり、3着ハギノアップロードがコスモス賞に格上挑戦してトーセンギムレットに先着しています。まあまあのレベルがあったと見ていいはず。
ウィクトーリアとアフランシールの新馬勝ちタイムは結構褒められてはいるものの、この2頭が勝った新馬戦の2着以下のその後は酷いものです。
未勝利戦も正直、この地区のレベル高いメンバーが揃った高レベル未勝利戦があったかというと、今回の出走馬は経験していないようで。
強い相手とまだ戦っていないからこそ、新馬勝ち直後よりも未勝利戦あるいはオープンなど、もう2〜3戦していた馬の方が、期待値が若干上がるという理論がありますが、その未勝利やオープン戦すらも大したことがないのなら、あんまり意義はありません。
この函館&札幌開催であれだけ無双していたモレイラ&ルメール騎手が、新馬戦にも跨らずその後未勝利で手が合う機会もない、所詮はその程度だったとみなすべきなのかもしれません。

クラージュゲリエは逆に、素質があるとみなせる複数の要素があります。
新馬戦でモレイラ騎手が騎乗しましたし、レースも強烈な悪癖と同時に強烈な個性・高い性能どちらも見せたという内容。
キャロットF所属馬でちゃんと今回はデムーロ騎手を確保しました。やはり陣営が一丸となって、それなりの用意をしてくる馬ということでしょう。
まあこの馬から入る手でしょうね。エメラルファイトには結構期待感があるのですが…。

小倉11R
北九州短距離S
◎17.スマートグレイス
○1.ブラッククローバー
▲5.ワンアフター
△8.ナムラアッパー
△9.ブライティアレディ
△14.エイシンデネブ

北九州短距離Sは、毎年開催後半2週目か最終週に行われるレース。
高速馬場が維持されやすい小倉とは言え、適度に踏みこなれて芝が確実に荒れてきますし、騎手も芝のパターンを読んでいろいろ戦略を替えてきます。
この週になって唐突に外伸び馬場に変わったり、外枠オンリーになったりと、開幕週とはちょっと毛色の違う競馬になりがち。
なので、意外と小倉の開催前半で勝ち上がった馬=前走小倉の昇級初戦組の成績が悪いのがこのレースの傾向。

エイシンデネブの前走1分6秒9は非常に優秀で、今回人気を集めるのは必至ですが、不安なのは由布院特別のレベルが低すぎたこと。2着以下の馬たちが誰もその後勝ち上がっていません。
開幕初日で出た時計ですし、特殊な状況で発生した現象ではないか?とは思うんです。
そもそもあれだけ派手な勝ち方したら、普通は北九州記念に行くものじゃないんですか?目標を下げた理由が何かあるんじゃないか、と思うんですよね…。小ぶりで華奢な体型ですし。
鮫島克駿騎手もまだ不安なので、押さえ程度で。

昇級組が不安なレースではありますが、そうなると逆に有利な傾向にあるのが前走同クラス好走馬。このレースと相性の良い、佐世保Sで2〜3着した2頭に注目しています。
スマートグレイスはどちらかというと時計のやや速い馬場の方が得意で、急に台風が接近し、当日強めの雨で馬場が変わった影響はマイナスに働いたはず。
時計勝負になった方が良いと思いますし、このクラスであっても小倉大得意で安定好走したのは立派。
序盤はこの大外枠から馬場の有利な部分を通れる強みを生かし、53kgで押し通す競馬に期待したいです。
ブラッククローバーも、この枠からなら主張する手でしょう。ただしこの馬は、持ち時計がないのは弱みになりますが…。ワンアフターはこのクラス能力高止まり安定。
ナムラアッパーは昇級初戦組ですが、福島のかなりタフな荒れ馬場を克服して勝った馬。これは小倉の序盤の高速野芝を勝った馬とは性質が違うはず。ブライティアレディも同様。
この2頭は調教師が定年引退で解散となった福島信晴厩舎から移って来た先の厩舎ですぐ勝ちあがり。実はさっさと勝てるポテンシャルは隠していたのでは?
この夏に馬そのものが変わってきた可能性があるので、複数の意味で要注意でしょう。

新潟11R
長岡S
◎4.ワンダープチュック
○7.ミュージアムヒル
△8.キロハナ
△1.チャンピオンルパン

ワンダープチュックは単純に準オープンでは格上。準オープンに出走する限りは、ずっと評価し続けます。
前走は逃げ馬が超スローで完全に恵まれた逃げ切りをやられ、前走はオープン馬が相手に首の上げ下げ。若干運のないところではありますが、得意の重馬場で勝負し続けるのであれば、いつか勝ち上がるでしょう。

そして新潟の芝は、前日の雨がだいぶ長引き、長岡Sメインごろになってもおそらく重が残りそう。
しかしこのレースは、開催後半+季節の変わり目ということもあって、毎年悩ましい馬場で行われているレース。いつもいつも微妙な馬場状態です。
新潟の外回り準オープンなのに、追い込みがあまり通用せず先行馬有利の傾向、しかも上がり最速を記録した馬が全く連に絡めないレース。好位で立ち回った馬の方が明らかに好成績です。
当日のデキが一番重要ではあるのですが、「前回の反省もあって今回は積極策を仕掛けてきそう」というタイプは注意すべき。
鞍上がこの夏好調の木幡巧也騎手に替わるチャンピオンルパン、前走負けただけで大きく人気を下げそうな好位差しタイプ・キロハナにはケアしたいですね。






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