出 馬 表へ戻る



新年あけましておめでとうございます。 今年も本コラムをよろしくお願いいたします。 今年は全レーススローペース前提の予想をするのもいいのではないか、と思っているのですが。
★本日のメイン

中山11R
中山金杯
◎6.セダブリランテス
○1.ウインブライト
▲2.レアリスタ
△3.トーセンマタコイヤ
△9.ダイワキャグニー
△11.ストレンジクォーク

おそらく展開予想はおおむね当たっているのでは?と思うんです。
ほぼ逃げ馬不在でマイネルミラノが逃げ想定、ダイワキャグニーと道中入れ替わりがあって、好位組は脚が溜まったまま追走出来て直線でも残せると。

先週の有馬記念に限らず、最近の関東圏のレースのスローペース症候群はとにかく深刻です。
わかっていても先行馬を早くから追いかけることはしない、レースを途中で壊しに行く競馬はしない、必ず脚を余すようにゴールする。
どこからそういう縛りを掛けられて、どういう思想をベースにしてそうなるのかは不明ですが、スプリンターズSやカペラSのような消耗戦前提で考えたいレースですら条件戦レベルかそれ以下のラップになるのですから、ジョッキーはみな折り合い選手権をして結果を先送りしたいのでしょう。
もうこれからの競馬は「騎手はペースを読まない」「折り合いをつけるために1列下げる」「ペースは逃げ馬に任せる」前提で予想すべきで、「スローにならない方がおかしい」と決めてかかった方がいいのでは。「うまくなりたくない」「目立ちたくない」という意思を感じるぐらいですから。
騎手の側に技術更新や想像力をベースにした思い切りの良さが生まれないわけですから、現代競馬における競走馬の才能とは「前へ行かせても全く折り合いの問題がないこと」であり、変な挙動をチラッとでも見せる馬は強制的に後退させられ、展開圏外から直線だけの競馬で挽回する無理筋を強いられます。
掛かる馬を前で折り合わせて粘らせるというのは、もはや外人騎手にだけ許されたロスト・テクノロジー扱いすべきであり、日本人騎手同士の競走はかなりだらしないレースになるものと思った方がいいでしょう。

なので、これからの競馬は馬なりで先行できる脚がある馬が圧倒的に有利になり、2番手やハコ内(2列目最内)追走をさせられる度胸などが一つキーポイントになるのでは。
そして、ダービーのようなここ一番のレースでは、ルメール騎手がレイデオロで見せた半捲りのような奥の手・無茶な手を使っても「許される騎手」ばかりが勝つようになると思います。

そして今回の中山金杯ですが、セダブリランテスは腹袋もどっしりしていて体格も良く、距離も2000m以下の方がいいだろう適性も合致するだろうという考えもあるのですが、それよりは「日本人だけが相手なら戸崎騎手が格上で自由自在していい」という現状の力関係が大きく影響すると思います。
いやもちろん馬体も調教も良いとは思っていますよ?それよりも、前走東京の2500mを走っている馬が距離を縮めても、堂々と先行して良いポジションを主張できる「強気」がモノをいうんです。
これまで中山金杯は距離短縮組が非常に不利で、特に菊花賞帰りの4歳馬がとことんだめな過去傾向があるのですが、この馬は本質追い込みタイプでもないですし、その傾向が外れる履歴だと思います。
そして周りから堂々と横綱競馬をして欲しいという期待もありますし、強気に乗っても許される背景があるのは大きいはずです。
次いで、福島記念をコーナー早め進出からの押し切りを決めているウインブライトも、馬自身前付けしても折り合いに問題がなく、直線で急にヨレたりはしないタイプ。
高い位置にいる強みがあるぶん、変な所で塞がれて黙ったままということはないはずです。
馬体としては、2000mに向いているということでレアリスタに期待もあるのですが、前回追い込んでラストに差を詰めたというのがむしろマイナス。騎手の方が「ムーア騎手の真似をして2000mでも前走と同じような位置取りで乗る」ような勘違いがあると思いますし、「前付けして脚を溜められなかったら騎手としての評価が下がる」わけですから、不利な位置から競馬をするでしょうね。
なので、比較的高い位置で折り合って競馬をし、ラストも足を伸ばせているトーセンマタコイヤやストレンジクォークは、周りが後ろで留まる競馬をする相対的な部分で、自由に前付けして競馬できる強みがあると思うのです。

京都11R
京都金杯
◎7.レッドアンシェル
○12.ウインガニオン
△6.ダノンメジャー
△8.ストーミーシー

馬場発表の京都競馬場の馬場写真を見ると、芝はだいぶ荒れているようですね。重・不良馬場が続いたダメージがやはり大きい様子。
しかし、Aコース部分が悪いとは言っても、4回+5回開催の間ずっと使われていたCコース部分がそもそもかなり悪いので、やや悪い>かなり悪いの差で、結局は内ラチ沿い有利なのではないか?と思います。
なので、結局は例年通り内枠あるいは先行馬有利だとは思うのですが…。

ウインガニオンがかなり強気に主張したい旨を表明しているようですが、ダノンメジャーも2番手で折り合えますし、マイネルアウラートは前回控える競馬で好走しています。
「どんな競馬も超スロー説」は上位騎手の異常な高齢化が進む関東だけの話にしたいのが正直なところですが、時計の分かる武豊騎手が追い込み一手のブラックムーン騎乗ですし、他の有力馬はラビットランやクルーガー。こちらもおそらく「落そうと思えばいくらでも落とせる」ペースになるのでは。
なので、脚質自在のレッドアンシェルはかなり隊列が有利。周りと比べて1kg軽いという有利もあるでしょう。
追いきりの動きが良かったのも先行馬ばかりでしたし、思った以上に後続の追い上げが鈍い、というシーンも十分考えられます。
ストーミーシーはここ1年で一番調子が良いのではないか?と思うので、重賞への昇格戦でも評価しました。

クルーガーは長期休養明けからレースを制したことはまだ一度もなく、かなりガサツなフットワークをしています。単勝5倍を切る人気になるには、あまりに期待値が悪いと思います。
ラビットランも、前回C.デムーロ騎手が捲って失敗した形なので、かなり仕掛けを遅らせた差しになるのでは。
結局はこちらのレースも、引き締まったペースにはならず、だらしないレース展開になるものと予想します。






出 馬 表へ戻る
M-JRDV文字サイズ設定 ||