前日情報へ戻る



東京8R
東京ジャンプS
◎9.ブライトボーイ

東京ジャンプSが6月に移動したのが8年前、そして福島の序盤開催を東京に入れ替えて、6月下旬の宝塚記念週にズラしたのが3年前。
ざっとこの時期の東京ジャンプSを遡って見ていると、いつも馬場が悪いですね。梅雨シーズンと完全にかち合ってしまって、いい馬場状態では行えてないみたいです。
一応春のG1連続開催時期は、障害レースを福島や新潟でまかなっているため、ここまでこの春の東京で障害レースを行ったのは、阪神との2場開催になってからのたった3鞍だけ…ではあるんですが、それでも馬場が緩く、ややタフな設定になっています。

他の障害重賞と比べてのポイントは、全ての障害重賞の中でも一番距離が短いコースだということ。
そしてこの時期に移動したことで発生したポイントは、障害コースの芝自体は全く荒れておらず馬場が緩い・おまけに連続障害が続くので、とにかく道中の追い上げがしにくいということ。
先行有利決着となりやすい条件がかなり揃っているのです。あるいは差しが決まったとしても、序盤にコースロスなく回れる内枠。

そして中山グランドジャンプの評価ですが、どうもオジュウチョウサンが自らサナシオンを負かしに行って競り勝ったかのような評価が多そうなんですが、内実はそうではありません。
2番手にいたブライトボーイが執拗にサナシオンに並びかけたり障害でつついたり、大竹柵後はたまに内を掬うような攻めを見せたりして、身を挺してサナシオンのリズムを崩しにいったのが大きいんです。サナシオン1強ムードで、他の馬は全くそういう動きをしに行く様子がありませんでしたからね。
レースを見ればわかりますが、オジュウチョウサンは離れた集団を先導するような3番手で、ずっと前がやり合うのを見ていただけ。前が疲れてブライトボーイが怪しそうだなと思った最終周回向正面で動いたのが、サナシオンとペースダウンとピタリ合致したという流れでした。
まあオジュウチョウサンのスタミナも認めないわけではないのですが、今回の主題は「オジュウチョウサンはスピードを示した3番手ではないぞ」「障害的なスピードが高いのはブライトボーイだぞ」ということなので。

なので、一転してスピード重視の条件に替わったのなら、ここはブライトボーイの巻き返しが狙いでしょうということ。
その他のオープン勝ち馬のレースもざっと見直しましたが、末脚勝負でいい持ち味を見せる馬はいても、障害処理のスピードで良さを見せた馬はこのメンバーではいないと感じました。
まあ確かに東京コースの直線は長いんですけど、たった3110mでは中団6番手とかでも案外間に合いません。
オジュウチョウサンが外枠+62kgで出脚すら怪しいのに、なお2倍台の1番人気となるのなら、なおさら高く評価したいです。

東京9R
◎15.レッドゲルニカ

柴田善臣騎手が降りる気配は微塵もありませんが、今回は待望の雨馬場。
この馬は四肢の繋が立ち過ぎていて全くクッションがないので、摩擦の大きな良馬場ではスタミナが続くタイプに毎回してやられます。
しかしレースを見ればわかるように、どんな相手でも毎回見せ場を作っていますよね?スピードは確かなんですよ。
世間はこの馬への評価をようやく諦めかけてる時ですが、今回が一番能力を発揮できる条件になったと思います。


★本日のメイン

函館11R
大沼S
◎2.モンドクラッセ
△11.ヒラボクプリンス
△1.イースターパレード
△7.キープインタッチ
△9.バンズーム

過去の大沼Sは、外枠を引いて向正面で一気に捲り切りに成功した1頭だけが完全に流れを握り、あと2着以下はカオスになる結果が続いているのですが、あくまでそれは「通常の時計で決着する良馬場の時」だけだと思っています。
前日から雨に見舞われ、例年の1分44秒フラットよりも1秒半ぐらい速い次元ならば、さすがにモンドクラッセのスピードが勝るのでは?
フェブラリーSで馬体を見た時は本当に良い体つきになっていましたし、スランプからの脱出・充実ぶりあってこその東海S2着だったんだなと感心しました。
中間の内容を見る限りは、ぶくぶくに太るような調整ではないはず。大沼Sに出走する馬は、だいたい次のマリーンSあるいはエルムSまで見越しての造りなので、余裕あるのが当然とは言え、むざむざ負けるための出来ではないと信じます。

そして決着時計がメチャメチャ速くて行った行ったになるなら、イースターパレードやヒラボクプリンスに注意。
もしまかり間違って普通のタイムで決着するぐらいに乾いてしまったのなら、外差し・外捲り要因をフォローしましょう。

阪神11R
グリーンS
◎11.ペンタトニック
○13.プロレタリアト
▲8.ラブラドライト
△5.トルークマクト

昨年復活を遂げた、芝2400mのハンデ戦。
そういえば、と思ってレースを見直しましたが、昨年も同じように大雨に見舞われただけでなく、レース自体も物凄い内容だったんですね。
決着タイムが2分29秒0、上がり3Fが37秒9、勝ったプランスペスカの上がりが37秒2です。「エーシングングンもグングン伸びて」の実況もちょろっと話題になってました。
エーティータラントはこのレースで昨年1番人気を背負い、酷い馬場でマークされまくって飛びましたが、あの馬場じゃなければという気持ちはあっても、まさか同じシチュエーションが揃うとは想定外でしょう。
このレースがあったからこそ、「この馬場なら今年の宝塚記念もゴールドシップで堅い」と言うムードがあったのも思い出しました。実際は日曜日にすさまじい回復を遂げたわけですが。

内ラチが結構悪くなること、ハンデ戦で序盤からやり合ってコーナーからわっせわっせの押し合いへし合いが起こること。直線で渋滞もあって当然。
降級がどうのこうの、実績がどうの、前走不利だったからどうのではなく、「この馬場状態でバテ合いになり、それでも脚が回る馬」をどう評価するかですね。
ハンデ戦らしい、コースロスのないギリギリのルートを探っていたら、直線で渋滞確実のこのレースでは裏目を引いてしまいます。
「この馬場だからこそ脚が続く」ことが、一番大事な条件ではないかと思っています。

ペンタトニックを今回は推してみたいですね。
母ポップスですから確かに馬体はいいんです。しかし、飛節が明らかにおかしい角度で、蹴りがちゃんと真後ろに伸びづらい格好の大トビ。ストロークが遅いのに毎度加速が弱いんです。
馬体は明らかにこのクラスをすぐ抜けていいモノはあるのに、良馬場の加速性能だと完全に壁。ですから、今回の馬場でうまい具合に弱点を打ち消す流れになれば。
プロレタリアトも、馬自体は明らかに絶好調と思えるんですが、このクラスで3戦連続で上がり最速を出しても勝てそうには見えません。この馬場では全然違うのでは、と思います。
ラブラドライトは、何やかやあって斉藤崇史厩舎の1番馬になりました。元はダイヤモンドSで4着、札幌日経スポーツ杯で2着したりと、ちゃんとしたスタミナ条件で走れる馬です。
前走はやっと適正体重に戻りましたし、パドックもかなり良い気配で歩いていました。スローの上がり勝負を好位で追走して11頭立て10着は確かに印象が悪いんですが、実際のところ適性外の条件。ブリンカー着用が当たれば。

東京11R
夏至S
◎14.エイシンバッケン
○4.ビッグリバティ
△7.ラストダンサー
△12.スウィープアウェイ
△15.コアレスキング
△5.コスタアレグレ

前日のギリギリまで雨が降っていれば、土曜日も引き締まったスピード馬場で行われる可能性が濃厚でしょう。
となれば、単純に考えて全国トップレベルの時計勝負になるのが必至と考えるべき。状況によっては、1分22秒台前半があるかも。ざっと見渡しても、誰もそんな記録は出していませんよね。
この条件で1分22秒6の記録で勝ち負けしたエイシンバッケンのアドバンテージは、かなり大きいものと考えます。

しかし、次点の人気になりそうな降級馬カフジテイクは、終い確実とは言え後方一手で、時計の速い決着は苦手。前走も僅差と言えば僅差なのですが、今回がもっと速い決着になる可能性を見るべきでしょう。
また、1000万を連勝したエイシンバランサーは、実はIDMも準オープンA級とはちょっと開きがあり、1400mの走破タイムも1分24秒台。このレベルに入れると結構劣ってしまうんです。現時点では過剰人気。
ならばこの番組は、特殊な馬場の影響もあって、中心馬こそ強いものの、どうやって穴馬を拾うのかが焦点になるレース。
というわけで、いろいろ気になる馬をピックアップしたのが上記の印です。

7歳馬ビッグリバティを相手筆頭としましたが、この馬は長らく脚部不安寸前で前脚の腫れがなかなか引きませんでした。パドックでもずっと鉄尾がかなり長い鉄を装着しており、小ぢんまりした走法となっていたように、競走能力にも影響があったのです。
しかし、前走初めてそれを外した(足元が改善した)とたんにこの準オープンで初めて2着。もちろん展開やハンデが影響したことは認めますが、直線で思いっきり追えただけでも、この馬の履歴からすればポイントが高いのです。
実績豊富な1400mに戻って、同じレース展開になるなら、上位食い込みのチャンスは十分。過去に1分22秒台に乗った持ち時計もある馬ですから。
その他、レベルの高い1000万勝ちを決めたラストダンサーやスウィープアウェイ、本来は短距離馬で外枠歓迎のコアレスキング、逃げて一変可能なコスタアレグレをチェックしておきます。






前日情報へ戻る
M-JRDV文字サイズ設定 ||