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【中山10R】有馬記念
◎1.ブエナビスタ
○10.トーセンジョーダン
▲9.オルフェーヴル
注13.レッドデイヴィス
△11.ジャガーメイル
△12.アーネストリー

 JCより前までは「この程度出来ていれば勝ち負けできるだろう」という、極端に言ってしまえば「ナメた出来」でずっと戦い続けていたブエナビスタ。しかし、一時期は絞りきれないという話もありましたが、JCでは初めてキッチリ仕上がっていました。まだ休み明け3戦目でフレッシュな状態ですし、引き続き出来は絶好調と見て良いでしょう。今の岩田騎手とのコンビなら、昨年のスミヨン騎手よりも期待できます。勝って引退に華を添えられると考えます。

 相手筆頭で考えるのはトーセンジョーダン。昨年は上がり馬的勢いと、スロー逃げを打っても決め手に屈したわけですが、そこから今年は天皇賞を制すまでになりました。あまりにもスローでは決め手で負けてしまいますが、そこはウィリアムズ騎手なら分かっているはず。先団で立回れる強みは広い東京よりも小回りの中山でこそ活きると思います。

 三冠馬オルフェーヴルも、JCに出走したウインバリアシオンを物差しにすれば、JCの1、2着馬に肉薄できる力はあるはず。皐月賞が東京で行われたことがここに来て中山で大丈夫なのか?という不安にも繋がりますが、体型的には中型で小足の効くタイプなだけに、基本的には問題ないでしょう。あとは位置取りや鞍上の乗り方次第。

 レッドデイヴィスは妙味強めでのピックアップ。クラシックが始まる前までは3歳世代最強だった馬。骨折して戦線離脱はしていましたが、セン馬なだけにクラシックには出れなかったので、結局オルフェーヴルと再戦はここまで叶わず。もちろん、シンザン記念の頃のオルフェーヴルはまだまだ未完成品だったので、そこでの着順は、もはやどうでもいい。ただ、復帰初戦の鳴尾記念では、クラシックを戦ってきた馬達相手でも力の違う勝ち方だったので、上積みがあれば面白い存在だと思います。

 ジャガーメイルは中山はあまり向かないと思いますが、出来の良さは評価。アーネストリーは天皇賞(秋)が18番枠でさっぱりレースにならなかったため、今回のメンバーならなんとか自分の競馬はできそう、ということで見直し要因。ただし、こちらもやはり中山は本質ではなさそう。オールカマーは勝ちましたが相手も強くないので。

 4歳馬は全消しで行こうと思います。ヴィクトワールピサは見た目は出来ているようには見えましたが、JCではさっぱり。調教内容は上向いているようですが、それでも昨年程はもう期待出来ない印象。エイシンフラッシュ、ローズキングダム、トゥザグローリーは天皇賞(秋)やJCの内容を見ると、GTでは勝負圏と考えてはいけないんだと思います。あれだけ「スローが良い」だの「左回りなら」だの言っていながら、それらの条件が揃ったJCで結果を出せないようでは弱いとしか言いようが無い。ヒルノダムールもそういった馬達と春に接戦だったわけで、海外遠征帰りは妙味の面で美味しいとは思っていても、「弱い」で片付けられるレベルなのでは。一時期は強い世代と言われ、実際そう感じる場面もありましたが、たまたま上の世代が手薄だったタイミングというのもあったと思います。天皇賞(春)には今回出走する有力5歳以上馬は出ていませんし、宝塚記念も勝ったのは6歳馬アーネストリーでした。今年を総括すると前半だけは勢いで4歳世代が席巻しているように見えますが、本番で唯一通用したのは天皇賞(秋)のダークシャドウだけ。それでも勝てないというのは、印象以上に世代が弱かったと言わざるを得ない。ドバイWCの国際レーティングが低いというのは正しい見解だったんだと、今なら思えてしまうのは残念です。





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