元祖「偏差値馬券」

このコーナーでは、私がJRDBに入会した際に最初に行ったIDMを偏差値化した分析の紹介と、
2000年1月〜3月にかけて行った偏差値馬券による投資法の実績をご紹介します。
この「偏差値馬券」は幻の名雑誌「競馬マガジンVOL1」にも紹介されました。


偏差値とは

学校のテスト等でテストの内容によって簡単な場合も難しい場合もあり、同じ90点でも平均点が30点ならすばらしい成績ですが平均が95点なら成績は悪いことになります。
テストの点数だけでは評価ができないためにどのテストでも共通した評価方法として偏差値が使われるようです。(中学・高校ではずいぶん偏差値に悩まされたものです)
JRDBから提供されるIDMや総合指数等もG1級になればどの馬も高い点数ですが未勝利になるとどの馬も低い点数なのでどのレースも同じ評価基準で判断することができません。
そこでこれらの指数を偏差値で表すことで全レースを横並びで評価して分析することにしました。

偏差値馬券とは

私は2000年からJRDBの会員になったのですが、まず最初に行ったのがJRDBから提供されている膨大なデータ(これだけのデータが月たったの2000円弱で提供されるのはものすごくお得です)を1999年9月以降の分から全て取り込み、色々な角度から回収率が100%を越える法則がみつからないかを検討しました。
その結果総合指数を偏差値化して分析したところ

(99/10月〜12月のデータ)
[総合指数の偏差値が75以上の馬の成績]
20戦−13勝−2着4回−3着0回
勝率=65% 連体率=85% 単勝回収率=148%

とかなりの回収率を上げていることがわかりました。
さらに回収率を上げるために条件を絞り込むと
[総合指数偏差値≧75、パドック指数≧2、オッズ≧1.8の成績]
11戦−9勝−2着1回−3着0回
勝率=82% 連体率=91% 単勝回収率=220%

これはものすごい成績だと思い「偏差値馬券」の実践をすることにしました。

偏差値馬券の実践

以下は2000年1月から3月に行った偏差値馬券の実践記録です

日付 レース 馬名 偏差値 パドック点 単オッズ 着順 勝負
1月8日 中山5R  バーニングラブ 77.1 4 3.5 1
1月9日 京都10R ラスカルズズカ 76.1 5 1.1 1
1月15日 京都2R ホーマンギャロップ 77.9 4 1.3 1
1月15日 京都6R エイシンリーズン 75.4 3 3.8 1
1月22日 京都6R トーヨーアリダー 74.8 5 3 1
1月23日 京都7R セフティージャパン 74.9 5 1.7 1
1月29日 小倉4R ジアース 77.8 1.5 3.4 1
1月29日 東京5R ブレーブテンダー 76 5 2 3
1月30日 小倉4R ハナミザケ 79.9 4 2.1 9
2月5日 京都5R マジックシンガー 76 4 1.7 2
2月5日 東京9R リワードフォコン 75.9 5 1.7 1
2月5日 小倉12R キングコート 79.2 5 3.5 1
2月6日 東京6R チアズガッツ 75.9 2.2 2.2 6 ×
2月13日 京都10R タマモストロング 79.6 3.6 2.3 1
2月20日 京都6R マキハタマックイン 74.9 4 3.5 6 ×
2月20日 東京7R シンコウシーザー 75.1 4 1.4 2
3月11日 中山5R レイズスズラン 76.9 4 1.4 1
3月11日 阪神7R グローリーティアラ 75.3 4 1.4 3
3月12日 阪神3R トゥースペシャル 76.3 5 1.1 1
3月12日 中山4R セイクロイヤル 75 4 1.8 1
3月12日 中京10R エイシンダンズビル 76.6 3 1.7 1
3月19日 中山9R グレートデュナミス 75.2 4 2.3 1
3月25日 阪神2R ニシノマンゲツ 74.8 4 1.5 1
3月26日 阪神1R ティエッチフライト 75.9 4 2.8 1
3月26日 阪神2R ホーマンプレイヤー 75.6 4 2.1 1

☆オッズが低い場合、障害レース、同一レースに激走指数が高い馬がいる場合については見送りレースとしました。また一部偏差値75に届かない場合も勝負をしました。
結果は11勝2敗で、回収率=232%という結果を収めることができました。
また1/22からは数名で共同資金を出して2割ころがし(残金の2割を掛け金として、配当は残金に上乗せする)を実施し、最初に出資した資金から見た回収率=690%という高い回収を得ることができました。



普通に購入していたらとてもこんな大金を1Rに投入できませんが、データの裏付けがある馬券で、決められた投資法(今回は残高の2割を掛け金とした)に基づいて購入すれば迷わず買うことができます。
しかしこのレースでは1Rでもあり、購入した直後に単勝オッズが100円も下がりましたので、金額的にはこれくらいまでが限界でしょう。

その後の偏差値馬券

現在でも高偏差値馬の成績は良いですが、このころのように連戦連勝とはいかず、同じ条件で買ってもプラスにはならなくなってきています。
データは生き物ですから未来永劫同じ条件で儲かるとは限りませんので、常に条件の見直しを行って軌道修正する必要があると思います。
私の場合は総合指数の偏差値にその他のファクター(特に最近では騎手を重視)を加えて新たなる投資対象を探して日夜分析を行っています。
また良い必勝法がみつかれば報告したいと思います。